念仏を 喜ぶ家には 春の風
常にそよぐ 心地こそすれ
早いものでもう5月となりました。
新緑の季節ということでお寺の境内の木々も心なしか嬉しそうな陽気となりました。
お念仏とは「南無阿弥陀仏」です。これは「ナーモアミダブッダ」というお釈迦さまの時代のインドの言葉の音写であると言われています。さまざまな翻訳があろうかと思いますが、私は「私の迷いの根が照らし出される」という訳がしっくり来ております。
私たちは常に自分の都合ばかりで生きていますが、そのように生きている私の本質が阿弥陀如来の教えによって照らし出されてくるのです。念仏は亡き方々への慰霊鎮魂ではなく亡き方々が縁となって、この私の生き様を問うてくれる機縁となってくれているのだと思います。
新緑の風のようなさわやかな心をいただけることこそ、念仏の大きなはたらきなのではないでしょうか。